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ニーチェの永劫回帰

ニーチェは晩年に「永劫回帰」という思想を持つようになりました。彼の主著「ツァラトストラ」にも明確でしょう。ニーチェが言う永劫回帰とは、少しずつ変化していきながら徐々に良くなっていく回帰でなく、今この瞬間が寸分たがわず永遠にやって来るというものです。

 

仏教が説く輪廻とも少し違います。再びやって来るという点ではニーチェの永劫回帰と仏教の輪廻は似ていますが、ニーチェの場合、回帰において変化はなく、今と同じ状態がずっと続いていきます。

 

ニーチェは永劫回帰という言葉を使いながら、最高の状態、これ以上変化する必要のない状態を意味していました。これ以上変化する必要がないということは、止まったままであるということでなく、今の状態がそのままずっと現れ続けるという状態です。

 

これは絶対的な歓喜が永続する状態でもあります。私たちが肉体を持ちながらこの世で暮らしている限り、こういう状態を望むことはできません。ある意味でニーチェの永劫回帰はこの世を超えた状態を指しています。